今回のMBRオリジナルバッジも英国の歴史より生まれた洒落の効いたバッジ!! 一見ふざけたように見えるバッジですが、色々なディティールが盛り込まれたハイクオリティーアイテム。スタンダードの黒赤バッジと黒一色のバリエーション。



 Number MBR-R-017-0710
 Price  \1,500-


1970年代、イギリスで「I'M ONLY HERE FOR THE BEER」(俺はビールのためにここにいる。)というフレーズがあるビールカンパニーの広告に登場した。「ビール」には大きく分けて2種類の醸造法があり、ラガーとビターに大別される。日本で慣れ親しまれているビールはラガーであり淡い色で炭酸がきつい。一方、古くからある製法のビターは炭酸が少なく、どっしりとした味わいがある。冷やすだけでなく、常温でもサーブされる事からもイギリスのビールといえば、ビターを指す。(ちなみにビターとエールは同義語であり、ギネスなどの黒ビール「スタウト」もこのカテゴリーに入る。) そして、この頃は「BEER」というとラガーではなくてビターを指していたそう。そして時代の流れでラガーの方に消費者の意識が移行していく事を防ぐために、このキャッチフレーズが生まれたと言う話がある。またまた余談だが、イギリスではオーダーの際に「ビールください。」では通じず、ビールの銘柄を指定しなければならない。

 さて、そんなフレーズにジョークが混ざって生まれたのが、このバッジ「I'M ONLY HERE FOR THE BIRDS」である。最後の「BEER」が「BIRDS」に変えられているのだが、この単語「BIRD」はイギリスのスラングで「女の子、カワイコちゃん」という意味で映画「Leather Boys」内でもこの単語を聞くことが出来る。そしてこのフレーズの訳はと言うと、「俺は女を引っ掛けるためにここにいるのさ。」という非常にユルイ感じとなる。ROCKERSを貫く諸兄には「俺はチャラチャラしてる奴らとは違う、筋が通っている人間なのだ!」という男気溢れる方の割合が多い(かも)と思われるが、60年代のあるROCKERのインタビュー内では「速くて、カッコいいバイクに乗っているとモテる。」などというチャラ付いた言葉も聞く事が出来る。実際、ROCKERSは元々10代、20代が主役のユースカルチャーなので、そういうある種「ナンパ」な所も当然あった訳だ。だから自身のジャケットをデコレートする際はこうした「遊び」的な部分を取り入れてみては?というのがこのバッジをMBRから発信する狙いである。

 そのままコピーでは無く、MBR流の味付けを施す。中で頬杖を付いている猫を尻尾の無いマンクス・キャットへと変更。どっしりと座って、中々現れないイカス「Birds」を半ばすね気味に待っている雰囲気に。このタイプの表情は現行のスラッとしたバッジのものではなく、古くからある敢えて不細工な顔をチョイス。マンクスキャットの胴体部分には通常マン島の3レッグマークが入るが、それをMBRエンブレムと交換。外周はベルトのデザインになっていて、このディティールもマン島の古いバッジなどに見る事ができる小技だ。そして、ぱっと見は気づかないが、バッジの赤い背景部分にはチェッカー模様が入っている(赤バッジのみ)。 ちなみに背景が透け、且つ、ビンテージバッジ同様の表面の微妙な塗膜のたわみを得るためには、バッジ製造方法の中で最上級の七宝焼きを選ぶ以外に選択肢が無かった!! この軟派なバッジが、硬派な諸兄らに受け入れられる事を望んでやまない!








直径2,3cm



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