Brooklands Relived 18th Sep 2005 | |||||||||||
「ブルックランズ・リライブド」!! ロンドンから少し南西に位置する往年のレースサーキット「ブルックランズ」で開かれる、年に一度のヴィンテージモーターサイクル・ショー。 フライヤーから歴史とイベントについてご紹介!1907年に世界で初めてモータースポーツのためにつくられたサーキットで、その誕生地であり航空機産業などの発展に多大な功績を残した場所。カーレースのレーストラックとして、現在でも良く知られているが1907年から1939年の間には、それよりもたくさんのモーターサイクルレースが行われた。現在そのレーストラックは一部のみ残されており、他には車・飛行機(エンジンや機体など)のミュージアムがある。本日の「ブルックランズ・リライブド」はその当時のモーターサイクル・スポーツの歴史の片鱗を楽しむためのものだ。 バタシーロッカーズが「来週”ブルックリン”へ行くぞ。よければ来いよ。一度行っていて損はない。」と誘ってくれたことが始まりだった。彼の発音が何回聞いても「ぶるっくりん」だったため、「ブルックランズ」とひらめくまで時間がかかった。(ブルックランズとわかった後でさえ彼の発音は「ぶるっくりん」に聞こえる!ロンドンより少し南西に下った静かなところに位置し、当初は後述する凄いイベントがあるとは知らず、ただバタシーロッカーズ達のランがあり、ブルックランズに行くだけだと思っていた。だからゲートを越えて目に飛び込んできた数百台のクラシックバイクに圧巻された!(1972年以降のバイクは他のパーキングスペースへ誘導されて敷地に停めることが出来なかった!) まず最初に目に留まったのがベロセットの山!今年はベロセット生誕100周年らしく、ベロセット専用のパーキングスペースが設けてあった。そこには100台(以上!?)近くがかためて駐車されていたので、一台一台見る気がなくなるほど! 一千万円級の(コンディションによるとは思いますが・・・)ブラフシューペリアさえも間近で見れてしまう!しかも5,6台も!!ショート・パレードランでは、その中の一台が凄まじい轟音を放っていた。地響きにも似た音で、これまで聞いた中で一番威圧的だった! 左:1900年前半のインディアン達。聞くと、この中の一台は1904年製の101歳になる高齢車。写真を撮り忘れたのが悔やまれる、一番奥のインディアン(ホワイトリボンタイヤ)は恐ろしく綺麗にレストアされていて新車のよう! 右:贅沢トライアンフ。何が贅沢って別スターター装備!後輪をご覧ください。その装置が後輪を回してくれるのです!キックいらずの楽チンオーナーは、年季の入った渋いグローブをはめてゆったり構えておりました。 左:ヴィンセント・コメット+砲弾(?)フェアリング!直線番長!!!!!! 右:ノートン!しかしエンジンなどはまったく見えません。これこそフル・フェアリング!? ちょっと飛び出たステップがお茶目。 ここからはミュージアムの写真をご紹介! ますは車! 左:Napier Railton 1933年製で2400cc!シルバーボディの美しさと、スピードを追求する貪欲な雰囲気に圧倒! 右:当時のレース風景。コース内のカーブではこうした傾斜が設けられていたよう。 当時のレース・トラック!左の写真をみると継ぎ目(?)のような線が入っていることが分かります。ここを160キロ以上のスピードで走ることを想像すると、大変な振動があったであろうと思います。右は傾斜の上から敷地を撮ったものですが、これは敷地の数分の一にしかすぎません!飛行機が数機展示されていて、その中にはコンコルドも。一機は中を見学でき、コックピットにも着席可能!どこかのプリンスのプライベート機だったそうで、ダブルベッドルームやくつろぎのリビングが! 飛行機工場の建物を使い、いくつものエンジンや飛行機が展示されていました。木製のプロペラのラインの美しさや、ジブリの映画「紅の豚」を彷彿させる機体の数々。戦争中は戦闘機の工場でもあったらしく、この地の被弾についての記事や戦闘機も数機展示してありました。装飾の無い内装、銃座の狭さなどその「目的」にあわせたつくりが妙に戦争の生々しさを感じさせました。 さて再びバイクへと!会場では10数台ずつが古い建物の周囲などをぐるぐるとまわるパレード・ランが、数時間に渡って何度も行われており、その排気音と煙の凄いことと言ったら!あちらこちらで押しがけをする姿が見られたり、エンジンがかかると周りの観衆がはやし立てて和やかなムード。大半がサイドバルブのエンジンで、プッシュロッドやバルブが動いている様が見られて興奮! パレードランの一コマ、二コマ。女性ライダーも参加!確かこのバイクは「COTTON」だったはず・・・服装もばっちり決めていい華になっていました。右の乗り物は3輪のように見えますが・・・どういう呼び方をするんでしょうか?写真がやれていたら、まさに「タイムスリップ」! 左:テスト・ヒル。分かり難いですが3,4段階で傾斜がきつくなっているようです。下から上まではおおよそ10秒弱で大体登りきります。一台ずつのスタートなのでそれぞれの排気音などを楽しめて最高です!しかも平坦ではなくて坂道のため、とてもいい音がするんです。ギャラリーは柵に入らなければどこにいてもいいため、スタート地点で見たり坂の頂上付近で見たりと。 中:「JAP」レーサー。白いつなぎは当時の正装!? 右:クラシックバイクというよりは「アンティーク」と呼んだ方がしっくりくる造形美。 左:テスト・ヒル走行!ARIELにルイスレザーが渋い!「遊び」なのに真剣な顔ができるのはいいことだ、と実感させてもらえた写真。 右:何気にとめてあるノートン・マンクス! ブルックランズ。古きよき時代、そして男の「ロマン」を感じることが出来ました。「ろまん」っていう言葉は何かこっぱずかしい響きだと思っていたけれど、それは「大人が真剣に打ち込む姿」というか、「大人になっても何か夢を追い求める姿」というものなのかなと。子供の無邪気さが大人になっても残っている、そんないい雰囲気をまとえる人間になりたいものです。 |