The MODE BY ROCKERS
 渡英直前に仕上げた英国に向けての自分の持てる全て。レザーは「ラスト・ライダース」と同じレザーにやや黒味と張りを加えたもの。英国での「ROCKER」としての記憶が宿るための媒体であり、MODE BY ROCKERSを叫ぶためのスピリット。
ラペルにはピッグスエードを本来の革の上に重ねてある。豚革は唯一「日本」で自給生産される革。そしてピンバッジなどをつけたとしてもスエードのためにバッジの後が目立ちにくいように。
左右の腕にはMODE BY ROCKERSのエンブレムを縫いつけ、黒バージョンの方には外周をスタッズで装飾。
ポケット部分には馬革のスエードを用いて使いやすさと衿とのバランスをとる。ジッパーはこれまでの「英国意識・ボールチェーンジッパー」ではなくて造形で選んだものを。
袖口にはささやかなディティール、グレーのレザーでチェッカーを。
「日本」を伝える西陣織の絹地。メンズの「ストライプ」生地をほうふつさせる和洋折衷のよい生地。
ヨーク部分にはホースヘアーを使用。その上に半ば無理やりにペイント。恐らくすぐに剥がれてくるだろうがそれがよい味になるはず。また、背中の真ん中にはMODE BY ROCKERSのエンブレムをプリント。
微妙なラインを描くカーブ。背中のパーツがエンブレムを見立てるようにイメージ。


この後姿を世界に!!


ROCKERS Studs Belt



 英国に行く前にもう一度つくりたいものがあった。それが「ROCKERS」が打たれたスタッズベルト。初めてつくった「ROCKERS」ベルトは何年も前で、まだまだ知識も技術も未熟だったためにずっと納得のいかないものだった。

 黒ベルトにはハラコを、白ベルトにはコブラを挟み革として使用。エンブレム模様をあしらったデザイン。


 黒ベルトの「OとC」についているスタッズは「目玉」を意識したもので当時のROCKERのヘルメットには愛嬌のある目のステッカーがついていることから。