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1:全体写真 2:ディティールについて 3:コードバン・ストーリー 4:ブライドル・バージョン 5:クラフツマンシップ 6:使用サンプル 7:ご注文について |
1:コードバン・・・・・・・・・・・・・・・・表面、ベルト 2:ステアハイド レッド・・・・・・・・・コインケース 3:ステアハイド ブラック・・・・・・・カードケース 4:ピッグスエード・・・・・・・・・・・・コードバンのライナー 5:ベロア・・・・・・・・・・・・・・・・・・ベルト部のライナー |
<Chequered>の由来となったベルト部のチェッカー。一目一目、手作業での打ち込み。ちなみに「Checker」はイギリス英語では「Chequer」となります! |
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Black&Redのコントラストを生む仕上げは、このウォレットの大きなポイント。 |
ウォレットを開けると、真紅のレザーとその上に施されたチェッカーが飛び込んできます。このレッドレザーはタンナーさん(レザーの生産工場)にて独自の色出しをお願いしました。 |
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ジッパーはボールチェーン。コインケースの裏面はナチュラルカラーのまま使用しています。タンニンなめしの自然な色合いをお楽しみください。 |
カードケースは2段。それぞれのスペースに2枚ずつ、計8枚ほど収納できます。最初はタイトに感じますが、お使いになられていく内に自然に馴染んできます。少し湿らせてやり、指を差し込むとレザーが若干伸びますので、あまりにきつく感じる場合はお試しください。 |
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オールハンドステッチ。カーブの箇所はステッチのピッチ(縫い目の間隔)を狭め、また糸も2重にしていますので耐久性は折紙付きです!! |
カードケースの開口部分のステッチも2重にしています。コードバンの裏全面にはピッグ・スキンが貼り合わされ、コインケースとカードケースの間に見えるブラック・スエードが全体の雰囲気を引き締めています。コードバンの厚みを補うと共に、デザイン性も兼ねています。 |
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カードケースのエッジ部分には実は意味があります。カードケースの段差と、レッドレザーのコインケースとの重なりをご覧下さい。折り目のカーブに向かうにつれて均等に厚みが減るように計算し、表のコードバンへのアタリの付き方を整えています。 |
カードケース端にはMBRマークの1つ、ナイト&ホース刻印が入ります。この部分にイニシャルなど、3文字(英数字)まで入れることが可能ですのでご希望の方はお伝えください!! |
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ウォレットチェーン用のアイレットをお付けします。写真ではブラック・アイレットになっていますが、黒の塗膜は剥がれやすいので、ニッケル仕上げ(銀色)のものをスタンダードとさせていただきます。アイレット無し、もしくは剥がれやすくても黒がご希望の場合はお伝えください!! |
男性の手に程好く収まるサイズです。縦約19cm×幅約10,5cm(折った状態で、ベルト部も含む。) |
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ヒップポケットに入れると、このように収まります。ちらりと見える赤がGOOD!!
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カードは浅すぎず、深すぎず、丁度よいバランスで収まります。 |
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札入れとコインケースの間にはカードサイズよりも幅広で、深めのスペースがあります。名刺入れとしてもお使いいただけます。 |
コードバンは非常に特殊なレザーです。普通のレザーは皮の表面(吟面)や裏面(スエード、ベロアなど)を仕上げますが、このレザーは馬の臀部(バット)にしかない「鏡(かね)」「シェル」などと呼ばれる部分を仕上げたものです。この部分は表皮と肉面の「間」にある組織で、これを手間のかかる「タンニンなめし」という方法で皮膚(Skin)から革(Leather)へと加工した後に、素晴らしい光沢を持つように仕上げたものです。写真を見ていただければお分かりになる様に、限られた面積しかありません。上記のものは片側の臀部となります。余談ですが、IVYスタイルを経験された方は「コードバン・ベルト」を思い出されるかもしれませんね。それは左右の「シェル」が部分的にくっつき、メガネのようなシェイプをしているものから一本取りのベルトがつくられます。 |
皮膚の内面にある組織のため毛穴、シワは一切ありません。(さし毛と呼ばれる独特の深い毛根を持つ毛があり、その凹凸が部分的に残る事があるそうです。それは欠点としてではなく、逆に本物の「馬革」の証拠となるそうです。)その表面の完璧さからエナメルや合皮などと勘違いされるほどのものです。コードバンの組織は縦列しているために一般のレザーのようなシワができません。靴の甲には必ずシワができますよね。コードバンだとあのシワが出来ないのです。はっきりした折れ筋になるのではなく、ぼんやりとした筋になるだけです。(塗膜の仕上がりなどにより、稀にシワがよる事もあるようです。)組織の緻密さゆえの防水性、摩擦による耐久性、強度、柔軟性も兼ね備えている事から最高級のメンズ・シューズなどに好んで用いられます。それら数々の長所から「レザーの王」という名が冠されました。 |
「コードバン」を原皮の加工から仕上げまでの全工程を一貫してこなせるのは、世界中でたった一社だそうです。このコードバンはその日本にあるタンナーさんより直接仕入れさせていただいているものです。英国でいくつかのレザーショップを回り、イタリアのレザーの展示会にも行きました。しかしMODE
BY ROCKERSのイメージを鮮烈に表現してくれる、コードバンを超えるレザーとは巡り会う事ができませんでした。また、改めて日本のレザーのクオリティの高さを感じる事にもなりました。このウォレットに使用しているステアハイドもコードバン同様、渡英前から愛用している日本製のレザーを使用しています。レザーの輸送などにコストや時間がかかりますが、半端なものはつくりたくありません! |
このコードバン・ウォレットに使用されているものは「蝋引き仕上げ、ワックス仕上げ」と呼ばれるもので、仕上がった状態では表面にワックスが残っています。それを柔らかい布で磨く事で写真・右上部のように光沢が出てくるのですが、ワックスの吹き付けにより、更なる光沢がコードバンの表面に加わります。お手元に届いた時にご自分でこのワックスを綺麗に拭きとり、軽く磨いてください。制作途中に大分とれてしまうのですが、それでも幾分かは輝きを得る過程をお楽しみ頂けると思います。また、カードなど、厚みのあるものをウォレットに入れることで光沢に立体感が生まれます!! |
日本へ一時帰国した際、コードバンのタンナーさんをオーダーのために訪れました。その時に出来立てのサンプルコードバンを見せていただいたのですが、その渋さに惹かれその場でその初期ロットをいただきました!これは英国の伝統的な馬具用の「ブライドルレザー」同様に蜜蝋(みつろう)が擦り込まれたもので、光沢が抑えられた「炭」色に仕上げられています。表面はその蜜蝋のために、しっとりと潤っています。スタンダードで使用している蝋引き・ワックス仕上げのものは漆黒でソリッドなイメージですが、こちらは表面に塗膜を形成していないためにコードバンの「素」の味わいと蜜蝋による雰囲気を楽しんでいただけます!!ご使用になるつれて、蜜蝋独特の鈍い光沢が生まれると同時に黒が深くなってゆき、更にメンテナンスを施す事でレザーの雰囲気を「育てる」楽しみがあるコードバンです。このスペシャル・バージョンではカードケースの下段を通常のステアハイドではなく、蝋引きのコードバンを使用しますのでブライドル・コードバンとの光沢の違いをお楽しみください!!
革好きの方への至高の一品!! |
コインケースの裏面。部分的に黒く着色。これはジッパーのテープ部が黒のため、そこに色を合わせるためのもの。ジッパーの開閉時に、ジッパーとレッドレザーとを合わせるステッチの隙間から、タンニンレザーの肌色が黒と赤の間に見えてしまう事を防ぐこだわりです。 |
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MODE BY ROCKERSのオリジナル刻印。このもの自体が重く、1kgはあります。普通のハンマーでは弾かれてしまうので2kgを超すハンマーを使い、またレザーの下部にもその衝撃を吸収してくれるものが必要となります。均一に打つ事が難しく、力が強すぎると穴が開いてしまうのでとても気を使う工程です。 |
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ベルト部分は強度を補うと共に、厚みを持たすために牛ベロアと貼り合わせ。ウォレットの開閉で必ず触れる所なので、しっかりとした厚みを持たせ、触れたときのフィーリングを向上させています。先端は剥がれ防止の為に角度をつけてカットした上で仕上げています。 |
ジッパー部のハンドステッチ。糸を2種類に分けています。赤糸の部分はコインケースの表から見える面で、黒糸の部分はジッパーを開けた時に内側に見える箇所です。黒いジッパーテープの上に赤い糸が目に付く事を避けるための細工です。また、擦り切れやすいであろう箇所には補強のステッチも入っています。肌色の上に走っているステッチはコインケースと札入れの間にあるカードスペースのものです。フック型にする事でカードの出し入れの際の摩擦にも長年耐え得るようにしています。 |
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ハンドステッチはまず針が通るホールを一通りあけます。「プリッキング・アイアン」という針穴が斜めの菱目になる道具を使用し、表面から打ち込みます。裏面の穴は表面とは大きさが違うため、一目ずつ表面と同じ大きさになるように整えていきます。裏面のステッチを綺麗に見せるためのテクニックです。ちなみにこのツールは日本では1寸(約3.03cm)の中に何目あるかでステッチのピッチを扱い、英国では1インチ(約2.54cm)が適用されています。 |
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針穴にそって、溝が切ってあります。これは糸をその溝に収める事で摩擦による糸の切れを防ぐためです。しかし、レザーの吟面(表面)と内側は違う色をしているため、溝を切った上にステッチを乗せていくと削られた部分の色が目立つ事があります。そのため、溝を切った部分を再度着色しなければいけません。「穴を開けて縫う」という単純そうにみえる課程にも、こうしたいくつもの準備があります。 |
いよいよ外周のハンドステッチです。黒糸はノーザン・アイルランド製の蝋引きの麻糸で、適度な細さの割りにとても丈夫なものです。ウォレットの外周(約80cm)には長さ3.5mもの糸が使われます。最大5枚ものレザーが重ねられている箇所は厚みが7mmほどにもなるため、縫い目のピッチよりも幅が広くなります。また、カーブやカードケースの開口部はステッチが2重になっている事ももう1つの理由です。ハンドステッチはミシンに比べ何倍もの時間がかかってしまいますが、2本の糸が交互にクロスしているために一部が切れたとしてもそこからすぐにほつれてくる事がありません。そして、そのステッチのテイストはハンドステッチならではのものとなります。「手間がかかる、省いてはどうか?」と言われそうですが、メンズスーツのテーラー同様に、「手間を愛す事」が温かみのある、クオリティに繋がると考えます。 |
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制作の最終工程、エッジの磨きに入ります。レザーが何枚も貼り合わされている為、断面は当然フラットではありません。それをいい加減に処理して着色してしまうと、最後の詰めで全てを台無しにしてしまいます。エッジの仕上げこそが、どの程度のクオリティなのかを顕著に表わす判断材料と言っても過言ではありません。ペーパーの番手を使い分け、フラット且つ滑らかにこの時点で下準備をする事が肝となります。その後に着色し、コテで熱を加えます。この熱処理で断面を更に整え、また面付けも再度行います。その後、もう一度ペーパーで磨き、再度着色します。 |
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着色が終わり、乾燥後にワックスを軽く塗りこみ磨きます。これでエッジの仕上げが終了です。ちなみにこのヘラは牛の角からつくられたもので、プラスチックのものと比較すると温かみのある滑らかさがあります。スーツのボタンも伝統的なものは水牛の角からつくられたボタンだという事はご存知ですか?それらの用途が生み出され、未だに継承されている事に畏敬の念を感じます。 |
新品のものと4年近く使用したものです。何も気にせずに、まさに「酷使」してきました。光沢は表面的なものから底光りするような感じに変わっているようです。ほとんどお手入れらしい事はしていません。傷、擦れは当然ありますが、当初予想していたよりも遥かに綺麗な状態です。底光りしてくる感じは「古艶」と呼ばれ、コードバンならではの味わいでは無いでしょうか。1、2ヶ月周期でお手入れしてやると、より素晴らしい光沢になるかもしれませんね。 |
内面のレッド・レザーはコードバンよりも味が出て、やれてきたようです。コインの厚みや出し入れの頻繁さが顕著にでているようです。イギリスのコインは日本のものよりもぶ厚いので、その事も原因かもしれません。ジッパーの端部分は糸が摩擦で部分的に擦り切れてしまっています。ジッパーのスライダーの厚みがあるため、起こりやすいのでしょう。リニューアル版では部分的にステッチを重ねて補強をしてあります。カードケースは最初期サンプルのためシェイプが違い、一重のステッチでしたので数目のほつれが起きています。こちらも2重になっていますので耐久性は段違いでしょう。糸が切れた場合は1年間は無料で修理させていただきます。ただし送料はお客様の負担とさせていただきますのでご了承ください。また、4、5年お使いになられた場合、コインケースそのものを新たに作り直し、ウォレット外周のステッチを全てリフレッシュし、エッジの再仕上げを行う事も可能です。 |
イニシャルをご希望の方は3-4文字まででお伝えください。アルファベット、数字からお選びください。 |
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アイレットは基本的に銀色のものをおつけします。アイレットがご不要な場合、もしくは塗膜が剥がれやすいですがブラック・アイレットをご希望の場合はお伝えください。 |
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左右どちらのポケットで使用されるか、ウォレットチェーンをどちら側につけるかのバランスで、全体の反転をご希望される方はお伝えください。 |
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全てをブラックで制作することも可能です、お尋ねください。 |